多種多様ながん

呼吸器のがん

呼吸器のがんと言えば肺がんです。このがんは肺部において異常細胞がコントロールを失って増殖している状態ですが、この異常細胞は体外から入ってくるものではなく、もともと肺を形成している正常な細胞から、ある要因で変異してできたものなのです。


人間の体を作っている数十兆ともいわれる細胞は、分裂と増殖と死滅といったプロセスを繰り返しています。この細胞の成長と分裂は、正常な状態では体が新しい細胞を必要とするときにだけ発生するようにコントロールされています。


つまり、正常な細胞が老化や欠損をして、死滅する時に新しい細胞が発生して置き換わるのが通常のプロセスなのですが、ある特定の遺伝子に突然変異が生じると、体が必要としていない場合でも細胞分裂を起こして異常増殖して、反対に死滅すべき古い細胞が死滅しなくなっていくのです。このような過剰な細胞は新たに組織を作り、腫瘍あるいは新生物と呼ばれています。


この腫瘍には良性と悪性とがあり、他の組織に浸潤や転移をし生命自体を脅かす存在がいわゆる悪性腫瘍(がん)と呼ばれる事になるのです。多種あるがんの中でも部位別の死亡率第1位を譲らない肺がんですが、その初期症状はどのようなものなのでしょうか。代表的な症状は咳と言われていて、がん細胞によって発生してできた組織が空気の通過を妨害するようになると咳込むようになってくるのです。 その他で進行状態によって発生してくる症状では、胸部や肩、背中の痛みが挙げられます。これらの痛みは、体の動きとは全く関係なく、咳込んだときに特に強くなるような継続的な痛みであることが多いとされています。これらの痛み以外の症状では、気管支炎や血痰、息切れや頻発する肺炎、嗄がれ声、首周辺の腫れなどが挙げられています。


この肺がんの世間に知られる原因というと、まず喫煙になります。喫煙は別に肺がんに限らず、ありとあらゆる疾病やがんとの因果関係が伝えられていますが、特に喫煙は肺がんの直接の原因といっても過言ではないでしょう。データによると、喫煙者の肺がん発生率は、非喫煙者と比較すると男性で4.5倍、女性でも4.2倍も高いと言われていて、明らかながん発生のリスクを表しています。全ての肺がんの原因が喫煙という訳ではありませんが、多種あるがんの中でもこれ程原因が特定されているがんは他になく、まさに患者自らが招き入れている疾患と言えるでしょう。喫煙はあなたの命を縮めているのです。