予防と備え

免疫力の向上と運動

人間に発生する病気の内で、最大の敵はがんなのです。ここ数十年の近代医学の進歩は目覚ましいものがあります。研究を重ねた新しい治療法と新薬の開発、科学技術を駆使した最新の医療機器、徹底的に原因を追及した上での予防策、などなど数十年前には存在しなかった憎むべきがんを撃退する方法が現代にはあるのです。


しかし、これ程医療が進化発達を遂げても人間はがんを押さえ込むことが出来ずにいます。この「がん制圧」という難題は、現代医学の永遠のテーマとさえ思えてくるのです。「攻撃は最大の防御である」と言う言葉があります。がんに対する最大の攻撃は、がんにならないという事ではないでしょうか。喫煙な過度の飲酒、乱れた生活習慣などは自らがんを招き入れているようなものなのです。


これらのリスクを徹底的に排除する事が、がん発症の可能性を低減させていきます。がんは正常細胞が突然変異してがん細胞になり、増殖を繰り返し、やがて組織を構成し周囲の細胞に侵潤して拡がっていくのです。1番最初に細胞ががん化すると、もう打つ手はなくてがんが増殖するのに任せるだけなのでしょうか? いいえ、そうではないのです。


強い免疫力があるとこの段階でがんの活性化を阻止できる事もあるのです。また、ある状態までがんが進行しても抗がん剤などの効果で症状の進行を止められることがありますが、このような場合でも薬剤効果だけでなく、人間の本来持つ免疫力も働いていると考えられているのです。この免疫力を高めるには、適切な運動、充分な睡眠、ストレスコントロールなどの生活を心掛ける事が大切になってきます。


この中でも特に適度な運動が免疫力を高めるのに効果的なのです。その理由は、体内に異物であるウイルスが侵入してきたときに戦うNK細胞や他の免疫細胞が、運動することによってより活動的に働くようになるからなのです。普段から運動を習慣にしている人は、殆ど運動をしない人に比較してNK細胞の働きが活発なのです。この免疫力を高める運動としては、ウォーキングやジョギングなどの無理をしない程度の有酸素運動が有効と言われています。これらの運動を継続して続ける事が免疫力を高め、がんに対する攻撃力もより強力になっていくのです。冒頭で述べた「攻撃は最大の防御である」の言葉を是非実践して頂きたいと思います。