発生要因

遺伝的素因

まず遺伝病と遺伝的素因の違いを説明します。ある特定の遺伝子を引き継いだ場合、高い確率(数10%以上)で発病する病気のことを遺伝病と呼んでいます。これらの遺伝病には若い年齢時に発症するケースもあれば、もっと年齢を重ねてから発症するケースもあるのです。


対して、遺伝病ほどではないとは言え、他の人に比較して病気になりやすい原因とも言えるのが遺伝的素因なのです。しかも、その遺伝的素因は飲酒や喫煙などの特定の生活習慣をしている人に対して特に強い影響力があることが分かってきています。


このような遺伝的素因の多くは遺伝子多型によるものであると考えられています。多型とは種類が複数ある状態を示していて、遺伝子を構成構築している塩基配列が人によって異なった配列になっていることを遺伝子多型と呼んでいるのです。これは遺伝子の特徴や個性を形成する遺伝的な要因といわれていて〈遺伝的要因の個人それぞれの異なる因子〉といった使われ方をしています。


例えば、遺伝的な特徴ある変化を持っている人が、疾患にかかる確率が極めて高いという場合は危険因子をもっていると言われています。一例として、糖尿病発症の危険因子を有していない人は、たとえ肥満になっても糖尿病を発症しにくいけれども、その危険因子を有している人は肥満になると糖尿病になりやすいというパターンです。


これらの危険因子は1つではなく、様々な病気について10から20種類程度の危険因子が存在すると言われているのです。